三豊市とちとせグループが、データ駆動型の農業・ヘルスケアに関する包括連携協定を締結

三豊市バイオベンチャー企業群 “ちとせグループ” は、「三豊市内におけるデータ駆動型の農業とヘルスケアの取り組み推進に向けた包括連携協定」をこのほど締結した。

三豊市は、近年、急速に進む人口減少・少子高齢化問題に立ち向かい持続発展するまちであり続けていくために、デジタルファーストを宣言し、AI・ICT等の先端技術、5Gなどの次世代移動通信システムなど、急速に進化するデジタル領域の力を最大限に活かす施策を展開している。

基幹産業である農業分野においては、高い収益性を確保した生産体制・流通の仕組みを構築するとともに、新しい技術を積極的に導入し、暮らしの安定や豊かさを実現できる魅力とやりがいのある農業をめざしているところだ。また、市民の関心も高い健康の分野においては、心と体の健康づくりを促し、市民が丈夫な体と安定した心を手に入れ、心身ともに健康でバランスのとれた生活を送ることができ、生涯を通じて健康でいきいきと暮らすことができるまちをめざしている。

一方、ちとせグループは、千年先まで続く豊かな世界の実現に貢献すべく、化石資源中心の消費型社会からバイオマス資源基点の循環型社会に近づけるための研究開発・事業開発を行っている。微生物、藻類、動物細胞などの”小さな生き物”を活用する技術に強みを持ち、国内のみならず、マレーシア、シンガポール等の東南アジアで農業や食品、エネルギーなどの幅広い分野で事業を展開。また、腸内環境に起因する健康増進をデータ駆動で実現するための新たな事業領域においても、行政と連携しながら産業化を牽引している企業グループ。

データ活用において先進的な取り組みを推進する三豊市とちとせグループは、ちとせグループが保有する土壌の生物性を軸とした土壌データの測定/解析技術、またヘルスケア分野におけるデータ利活用の取り組みの知見が、三豊市の目指す「デジタルファースト」の多面的な展開と親和性が高いことから協定を締結し、具体的な動きを進めていくこととなったもの。

農業分野においては、ちとせグループが持つ土壌の生物性に焦点を当てた微生物視点での土壌環境調査を通し、市内生産地の土壌データを確認しながら、生物性の豊かさが認められた生産者に『千年農業』認証を行い、市内生産物のブランド化や新規販路開拓に結び付けることを検討しているところ。また、三豊市が取り組んでいる市内の耕作放棄地を再活用した薬用作物の栽培に関しても、ちとせグループの土壌環境調査の知見・技術を活用しながら、栽培の確立を目指していく。

またヘルスケア分野においては、今後市内の課題を両者で整理していく中で、市民の健康増進に繋がる取り組みを進める。取り組みの具体例としては、ちとせグループが保有する腸内環境に起因する健康状態のモニタリングと、健康増進に資するリコメンドシステムを基軸としたデータ取得技術/解析技術を活用することで、生活習慣病などの疾病予防に繋げることなどが挙げられている。

また、市民一人ひとりが主体的に取り組みに参加できる枠組みを整備することで、長期的に市民の健康増進に貢献し、三豊市がヘルスケアの将来のハブと位置付ける宝山湖ボールパークにおける構想においても、協力関係を築いていくとしている。

※千年農業:ちとせグループは、農地の生態系を維持することで、美味しく栄養価が高い作物を持続的に作り続ける農業を「千年農業」と名付け、「千年農業」を世界に広げる活動を展開している。

●包括連携協定の主な内容

・市民の健康増進に貢献するヘルスケアの取り組みの推進に関すること
・微生物視点の土壌環境調査を通し、生態系豊かな農地を拡大し高品質な農業生産の活性化を図る取り組みに関すること
・農地の土壌データに基づいた薬用作物栽培に適した土壌環境の解析に関すること
・その他、目的を達成するために必要な取り組み

◇三豊市
三豊市は、香川県西部に位置する総面積は約223平方キロメートルの自治体。県庁所在地の高松市に次いで、県内二番目の面積規模がある。中央部の三豊平野には田園風景が広がり、北部から西部にかけては瀬戸内海に面し美しい島々を望める一方、南部から東部にかけては里山が連なる豊かな自然を有するまち。車で30分も走れば海から山まで周遊することができ、災害が少なく、穏やかで温暖な気候は住環境としても抜群である。また瀬戸内海に浮かぶ粟島は3年に1度開催される瀬戸内国際芸術祭の会場になっていて、アートの島のひとつとして世界的に注目されていることに加え、「日本のウユニ塩湖」としてSNSでの人気が高まる「父母ヶ浜」や、瀬戸内随一の眺めを誇るともいわれる「紫雲出山」が世界的な観光地としての存在感が高まっている。

◆ちとせグループ
千年先まで人類が豊かに暮らせる環境を残すべく、主に日本と東南アジアで活動するバイオベンチャー企業群。「経済的合理性を常に視野に入れながら進めるバイオ分野の技術開発力」と、「バイオ技術の本質と限界を理解した上で事業化への道筋を引く事業開発力」を武器に、農業・医療・食品・エネルギー・化学などの領域に新たな価値を生み出す。
統括会社名:CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.(本社:シンガポール)、 創業者・最高経営責任者:藤田朋宏 Ph.D.、 グループ役員・従業員数:約180人

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