「仏壇じまい」の新たな方法、手元供養台に”アップサイクル”

住宅事情やライフスタイルが変化した今、「仏壇じまい」に悩む人が急増中です。代々手を合わせてきた仏壇を処分するのは苦渋の選択でしょう。仏具店などに「どうにかして手元に残せないか」という相談が寄せられているといいます。

大きな仏壇を捨てずに、小さく生まれ変わらせる方法もあります。お香製造・寺院用品販売の㈱一(高松市 岩佐一史社長)は先ごろ、古い仏壇を加工し、コンパクトな手元供養台に仕立て直すサービスを始めました。商品名は『ノスタルジア』です。

左から 岩佐一史 社長  戸田啓喜 代表取締役

廃棄されるものに付加価値をつけて、新たな商品にアップグレードさせる取り組みは、アップサイクル(創造的再利用)と呼ばれます。サスティナブルな試みとして各業界から注目され、全国的に広がりを見せている手法です。

古い仏壇は先祖からの思いが受け継がれ、貴重な木材が使われています。「そのまま廃棄するのはもったいない」と社長の岩佐一史さんはいいます。同社が仏壇の材質や状態を確認し、顧客のニーズをふまえたデザインを提案。高い加工技術をもつ㈱大洋木材市場が、レーザー加工機で木材に細かな意匠をくわえ、洋間に置いてもしっくりと馴染む、モダンな手元供養台としてよみがえりました。

代表取締役の戸田啓喜さんは「たとえば高齢者施設の入居者様にとって、祈りは心の支えにもなっています。手元供養台のノスタルジアが少しでも活力になれば」と高齢者のきもちに寄り添います。

古仏壇をアップサイクルした「ノスタルジア」

岩佐さんは”合香師”として現代にお香文化を伝え、国内はもとよりフランスや香港でも活動している人物。龍谷大学を卒業後、仏具問屋での勤務を経て祖父の仏壇屋に入社。昨年6月に一を創業しました。

これまでにマスク用のお香スプレーや、香るアイピローといった新商品を続々と開発。お寺と高齢者施設をオンライン中継でつなぐサービス『オテライン』(共同企画=㈱イノベイト)や、お寺のWEBサイトのディレクションなども手掛けています。

「香るアイピロー」東京青山にある物語るギフトショップ【futo】とのコラボ商品

岩佐さんは「記憶を残し、伝えていくことを大切にしています。現代のライフスタイルに寄り添い、”記憶の語り部”となるような商品開発を行ってまいります」とやさしい笑顔で話しました。

先祖を敬う気持ちは、現代の暮らしでも大切にしたいもの。自分の気持ちに沿った「仏壇じまい」を。お香関連商品はオンラインからも購入できます。
https://1-ichi.stores.jp

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