二つ星は2軒。日本料理「喰切料理八方」/岡山市は大阪仕込みの料理スタイルで、厳選された素材に、昆布を利かせ、塩味を基本とした料理を提供する割烹店。寿司「鮨縁」/岡山市は主に瀬戸内海で上がる魚をネタに、工夫を凝らした仕事を施す、独創性豊かな寿司店。
一つ星は日本料理10軒、寿司3軒、イタリア料理3軒、中国料理1軒、フランス料理1軒で、中でもイタリア料理「頭島レストランクチーナテラダ」/備前市はグリーンスターのレストランで、地域活性化のために備前市と提携して島に開業した。日生の漁師から仕入れた魚介、近隣で育てられた野菜や米を使い、地産地消を実践している。
28軒のビブグルマンは12種類の料理カテゴリー、7市町村から掲載された。
グリーンスターは8軒、ポジティブステップの飲食店・レストランは6軒あった。中には無農薬による自家栽培の穀物や野菜、フードロスの削減、生ごみの堆肥化、地産地消、環境保全などに積極的に取り組む飲食店・レストランが掲載された。
ママカリ、鰆、たこ、牡蠣、シャコ、渡り蟹など、瀬戸内海の魚を使った料理、ばら寿司、デミカツ丼、ひるぜん焼きそばやホルモンうどんなど、ご当地のバラエティ豊かな料理を提供する飲食店・レストランが掲載、たこ料理はミシュランガイドに初めて登場する料理カテゴリーとなった。
昨年10月2日に「ミシュラン大阪京都岡山レストラン・ホテルガイド(レッドミシュラン)」の2021年版が発売された。
一昨年よりも掲載エリアが拡がったことで、果たして今年はどんな店が新たに掲載されたのか興味が尽きない。
すでに四国内では2018年には愛媛版が広島版との統合版として発行されているのだ。
愛媛県の掲載数は飲食、宿泊施設計216件が掲載されているので、四国からは現在これだけがミシュラン掲載施設と言える。
そして今度の岡山版が大阪京都との統合版として初めて紹介をされた。日本では25エリア目の発売となった。
岡山の飲食レストラン宿泊施設など204件が初掲載された。掲載店舗にとっては感激する出来事だろう。岡山が掲載されることは今年の始めに発表されていた。
うちの店は入るのだろうか?とか調査員が来ているのでは!と飲食店舗オーナーは気が気ではなかっただろう。
しかし今回入ったからと言って次回も入る保証はない。当然ミシュラン組には多くの客が訪れるが、サービスや料理のレベルがそれが為に落ちたりしたら一発で落とされてしまう。
ミシュラン香川版は大阪神戸版との統合版か?
この流れで考えていくと、「香川版」の発行の機会は「大阪神戸版プラス香川」といったフォームになる可能性が高い。
ちなみに今年は和歌山版が付属されている。
「グリーンミシュランガイドブック」は日本の観光地ガイドブック。
全国の観光地が格付けされるもので、ビジットジャパンキャンペーンに合わせ発売された、「ミシュラン・ボワイヤジェ・プラテック・ジャポン2007年版」というフランス語版が、日仏連携で発売されていてそれが基になっているようだ。
四国においては高松市の「栗林公園」や、松山市の「道後温泉」が三つ星を獲得。評価基準がわからない日本人としては、納得がいかない部分も出るだろうが、外国人による観光の視点で見た日本評としては価値のあるもの。
とかく今まで外国で発売される観光情報誌での日本の扱いはたいへんお粗末で、情報自体もかなり古いものが多かったというのが通説。それがここに来ての“日本ブーム”に伴い注目度合いが変化。
そして秋葉原を代表する様な日本のポップカルチャーにはまる外国人の割合が増えるにつれ、我々日本人でも知らないような所を紹介しているケースもあったりして、“日本通”外国人の期待にも応えた内容の充実ぶりから、日本旅行のリピーター率の上昇にも一役買う。
日本人からみてもそれは同じで、我々も外国のガイドブックや旅行雑誌に載っている場所以外にはなかなか行こうとはしない。まあ海外は治安の悪いところに入り込んでしまうと、命の保証がないのでその町のガイドブックが実は頼りなのだ。
しかし欧州人ではメジャーなリゾート地などでも、まだまだ日本人にはほとんど知られていない場所も本当に多いので、ガイドブック頼みにしていると隠れた名所や団体が訪れないところには永遠にたどり着けないということにも。
まずはアフターコロナに向けた準備として、外国人に正確な情報を提供発信することがなによりも先決となる。いつも言われる瀬戸内海の美しさも、実際に訪れた人は感動してもらえるが、これをいかに遠くの知らない人々に伝えるかは案外難しく、こうした印刷媒体が編集して届けるアナログの発信が大変影響力が大きいのは変わっていない。
そういう意味で来た人にしっかりSNSで発信してもらうことと、並行してガイドブックへの掲載を狙っていけば良いと思う。まずは世界中の多くの観光地に中から四国・香川を選んでもらうこと。
(まとめ)欧米におけるミシュランの効力はまだまだ大きい。ここで紹介されるとマスコミの注目を浴びることは必至で、すでにインバウンドの潮流は有名な「東京」一択ではない、日本の一地方である「四国」がようやく世界に注目されるようになる第一歩を迎えることが出来たと考えたらいい。ミシュランはもともと観光ガイドブックであり、外国人(特にフランス系)に好まれる観光地とはという観点でこの本を参考にしたいものである。