【香川県産】さぬきのめざめシリーズ アスパラガスブランドで農業者を元気に

今年もハウス栽培の県産アスパラガス『さぬきのめざめ』の収穫、出荷が始まっている。収穫最盛期は2〜3月で、他品種に比べ1月から収穫できることもあり、5月以降の北海道産路地物のアスパラガスに先んじて全国で県産アスパラガスが販売されている。主な出荷・販売先は、近畿36%、四国30・3%、関東市場19・1%、中国地方5・5%、東海1・2%(その他7・8%)。収穫量は中四国地域で1位。

さぬきのめざめは、香川県農業試験場が開発し、県オリジナル品種として2005年に品種登録された。これが第一世代となり、現在、香川県では高温の夏にも強く年間通しての収量増加が見込める『さぬきのめざめ2021』の品種登録を申請中。アスパラガスでのオリジナル品種は、全国でも香川県のみ。

グリーンが鮮やかで、特に春芽は穂先が開きにくい『さぬきのめざめ』は濃厚なアスパラガスの味わいと、大きく成長しても茎まで柔らかいことが特徴。このほかに、2021年に品種登録された『さぬきのめざめヴィオレッタ』があり、濃い紫色で、アントシアニンが豊富な品種がある。

JA香川県綾坂地区アスパラガス部会でもヴィオレッタの生産に取り組んでおり、大野翔平部会長は、「5、6年前から生産を始めているが、ヴィオレッタは成長がゆっくりで収量もまだ伸びてはいない。水に溶け出すアントシアニンの特徴から、生食に向いており、今は主に関西方面、産直等での個人販売をしている」と話す。

 

様々な可能性を感じさせられる『さぬきのめざめシリーズ』は、ハウス栽培で管理しやすいこともあり、若手生産者に人気の生産物でもある。初期投資が必要ではあるが、県の補助事業にもなっており、若い就農者の呼び水にもなっている。

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