秋の味覚、くりの収穫がさぬき市多和地区で今年も始まっている。
収穫がおこなわれているのは、四国八十八カ所の八十八番札所、大窪寺の近くで食事処を営む井川 義雄さん(72)の農園。毎年この時期になると、店で提供するくりおこわ用に収穫する。農園は店の近くにあり、標高約600m、広さ1.5haほどの農地に約500本のくりの木が植えられている。
↑農園と実るくり
今年は、例年通りの9月4日から収穫が始まり、取材時に収穫していたのは、収穫時期が早い「早生(わせ)栗」。その後徐々に「中生(なかて)栗」「晩生(おくて)栗」が収穫されるようになる。収穫時期が後になるほど、大きさや甘みが増すとのこと。今年は台風の影響で、早生の実が少し落ちるなどしたものの生育は順調で、量や粒の大きさなど例年通りで、つやも良く、甘いくりに仕上がっているとのこと。この日も早朝から収穫をおこない、おこわ用に作業していた。
また、くりは、木から直接もぎ取るのではなく、木から落ちているものを拾う。実が重くなり、食べ頃になると落ちるとのこと。そして、くりを包んでいるイガから火ばさみなどを使ってくりを取り出す。取り出した後の皮むきなども全て手作業だ。
↑早朝収穫されたばかりのくり
くりの収穫は9月下旬にピークを迎え、10月半ばまでおこなわれる予定。くりおこわは井川さんの店で1日50食限定で販売される。毎年、多くのリピーターが出るほど人気で、今年も9月10日の販売初日から完売した。10月末まで販売予定。予約やテイクアウトも可能。気になる方はぜひ電話で予約を。
井川さんは「今年も立派なくりが収穫できていて、甘いくりご飯に仕上がっています。毎年この時期になると、くりご飯を楽しみにしてくださっている方が多いです。くりご飯は手間がかかりますが、皆さんに喜んでいただけるので、旬の味を楽しんでほしいです」などと話していた。
ぜひ実りの秋を味覚で。
↑季節限定の甘いくりおこわ
井川さんの店:讃岐手打ち生うどん(有)八十八庵(やそばあん)
《さぬき市多和兼割93-1大窪寺の前》 ☎0879-56-2160
営業時間:8時~16時30分(LO16時)