子ども食堂等の食を通じた活動に取り組んでいる人達が集まる「食でつながるフェスタ in 香川」がこのほど、県立保健医療大学にて開催された。
主催は(社福)香川県社会福祉協議会・(特非)フードバンク香川。 同フェスタは、多様な食支援団体が集まり、互いの活動ノウハウを共有し、持続可能な食の居場所づくりと、より良い地域づくりの実現を目的としたもの。
持続可能な活動のためのノウハウや、寄付食品を利用する際のルールの発信、食支援に関わる活動団体と支援団体の交流を図ることで、食を通じた地域の居場所づくりの先進事例や課題を共有に努める。
当日、家庭で余っている食べきれない食品を持ち寄り、食支援を必要とされている福祉団体や施設等に寄附する「フードドライブ」のコーナーを設置。
会場には約30団体が出席するなか、開かれた報告会では、アサヒ飲料中四国の高坂邦夫氏より、同社が実施する「こども食堂支援」の事例、(一社)全国食支援活動協力会の平野覚治氏より「食を通じた居場所づくり活動」についての取り組みが紹介された。
続いて、子ども食堂の名付け親でもある「気まぐれ八百屋だんだん」の近藤博子氏をコーディネーターに招き、地元で活躍している学生や団体、企業からの活動報告を実施。
まもりん食堂の三谷美奈子氏(国分寺北部コミュニティセンター長)は、配食サービス事業にあたり、空き家を利用しリノベーションを実現したこと、子ども食堂の運営を通じた共助の基盤づくりに努めたことなどを報告した。
また、三本松高等学校生徒によるでは、農業法人の方々や三本松高校OBの協力のもと、「三高みんなの食堂プロジェクト」の取り組みを発表。
中心となって活動する52人のリーダーたちが、学校に畑を作って野菜を育てる畑チームのほか、メニュー開発、イベント企画、広報など6つのチームに分かれて運営。
地元農家の規格外の野菜を無駄なく消費しようとスープやクッキーづくり、地元の飲食店と協力して開発した特別メニューを食堂で提供といった活動を実施。
食取り組みを通じ、次世代にも地域の良さを発信することで、地域の伝統を継承していく姿勢を見せた。
その他、高松信用金庫や善通寺市社会福祉協議会、香川県農業協同組合の活動報告や、参加者も交えた意見交換も開かれ、「自分に何ができるのか分からない」「活動支援に興味はあるけど方法が分からない」といった、疑問を解決に導く貴重な機会となった。