水産加工業の㈱開洋(東かがわ市 網本政子社長)は、魚を三枚におろす際に残る「中骨」を食材として再生した調味食品「瀬戸内 海鮮そぼろ」を開発・販売。
これまで十分に活用されてこなかった部位を商品化することで、栄養価の高い水産資源を無駄なく生かすとともに、持続可能なものづくりを体現する取り組みとして注目を集めている。
「瀬戸内 海鮮そぼろ」は、同社の主力である魚の切り身製造の現場から生まれた。魚をおろす際に発生する中骨は、カルシウムをはじめとする栄養素が豊富に含まれる一方、硬さがネックとなり、これまでは食品としての活用が難しく、残渣として処理されてきた。
そこで同社は、小豆島の佃煮メーカーの協力を得て商品化を実現。高圧調理によって中骨を粗めのミンチ状に仕上げ、素材の風味を生かした味付けを施すことで、食べやすさと高い汎用性を両立させた。
ラインナップは瀬戸内海で水揚げされた鯛、鰤、鱧の3種類。

魚介類特有の生臭さがなく、和風の味付けで幅広い料理に合わせやすい点も特徴だ。ご飯のお供としてはもちろん、パスタやサラダのトッピングなど洋風メニューにも応用できる。
12月6日・7日にかがわ物産館 栗林庵で実施した試食会では、用意した約100食がほぼ完売。試食した来場者から「美味しかった」という声が挙がり、味や食感に対する高い評価を得たという。
現在は、讃州井筒屋敷(東かがわ市引田2163)、ソルトレイクひけた(東かがわ市引田4373)、かがわ物産館 栗林庵(高松市栗林町1-20-26)といった地元施設を中心に販売中。 オープン価格で、店頭では900円前後。
今後は県内外の土産物店や観光施設への展開を進めるほか、バリエーションの拡充も視野に入れる。
加えて、家庭用にとどまらず、飲食店や宿泊施設、介護施設など業務用での活用も想定している。
網本昌登専務は「本商品をベースに新たな商品開発を重ねながら、香川ならではの食の魅力を県内外に発信していきたい」と話す。
未利用資源の有効活用と地域食材の価値向上を両立させた同社の取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)と収益性を兼ね備えた地域発ビジネスの一例として、今後の展開が注目される。









