香川県高松市で「ChatGPT活用セミナー 」  〜中小企業こそDXを〜

8月中旬、ChatGPTから始めるDXとしたセミナーが高松商工会議所で開かれた。

これは、高松商工会議所がDXの推進に役立ててもらおうと、日本マイクロソフト㈱の業務執行役員でエバンジェリスト(自社の最新のIT技術や製品についてわかりやすく伝える専門人材)の西脇資哲(にしわき もとあき)氏を講師に招き、初めて開いたもの。会場のほかZoomでも同時配信され、会場では12人、オンラインでは41人の合わせて53人が参加した。

写真は、講義をおこなう西脇氏

セミナーでは、まず最初に、実際に※ChatGPTに指示を与えてイラストを描かせるデモンストレーションがおこなわれ、1枚あたり数十秒足らずのスピードでイラストが表示される様子や指示の内容で描かれるイラストが大きく異なることなどが示され、会場からはAIの性能の高さに感心する声などが聞こえた。

続いて、時価総額で見る現在の世界のトップ企業を挙げ、上位10社のうち8社がAppleやマイクロソフト、グーグルなどのテクノロジー企業が占めており、この20年で完全に世界はデジタルにシフトし、私たち個人の生活もすでにデジタル化していることを説明した。

その上で、スマートフォンで予約や状況の確認ができるなど、企業は顧客との接点をデジタルで持っておくことが必須であり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めないと企業として生き残っていけないことなどが説明された。また、意志決定の速さや変化に対してのコストの少なさなどから、中小企業の方が大企業に比べてDXを進めるにあたりむしろ有利であることなども説明され、ソフトバンクの孫正義氏など名だたる経営者たちの発言も引用しながら、DXを進めるためには、経営者自身がDXの必要性を理解し、経営課題として取り組む必要があると力強く述べた。

さらには、中小企業のDX事例として、AIを使った来店予測や商品の需要予測を活用した結果、4年間で売上げが4倍になった三重県の飲食店の事例や、ミネラルウォーターの製造工程での検品をAIでおこない、不良品の検出と排除を自動化している熊本県の企業の事例なども紹介され、企業の大きさや地域差にとらわれる必要はないことをセミナー内で何度も伝えていた。

参加したWEBで商談をおこなう営業職の男性は「勉強になるしおもしろいです。こういう新しい技術と一緒に共生する時代なのかなと思うので、AIや先端技術を嫌がるのではなくて、きちんとそれを受け入れて、その上で自分たちのビジネスに置き換えて、何が出来るかを考えていく時代なのかなと思います」などと話していた。

※セミナーでは、主に「Bing」(マイクロソフトが出資しOpenAIが開発した、いわゆるマイクロソフト版のChatGPT)を使用して講義がおこなわれた。

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