【香川大学×坂出市】ブルーカーボン(炭素固定化)実現に向けて 瀬戸内海の藻場再生・創出の実証事業開始!

坂出市(有福哲二市長)は、(国)香川大学(上田夏生学長)と今年2月に「藻場の再生・創出による漁業資源増殖促進およびブルーカーボン(炭素固定化)によるカーボンニュートラル推進の連携に関する覚書」を交わした。

坂出市は、瀬戸内工業地域の一翼を担う番の州工業地帯を有しており、坂出市番の州コンビナート水素等利活用推進協議会も発足している。

11月21日には、香川大学創造工学部、末永慶寛教授の指導のもと、小与島沖に藻場造成構造物(マリンマッシュ礁)が4基、設置された。この構造物は、多孔質体の低炭素コンクリート製で、基礎部、屋根部、突起部の3つの部材で構成されている。重さ約420㎏。 屋根部は、潮の流れをうまく制御しながら、海藻の奉仕や魚類の餌となる小型生物の着生を促進する。また突起部は着脱可能で、海藻等が着生した後に、同型の構造物へ移植でき、藻場を新たに造成できる仕組みとなっている。

与島港を出港した船は、推進5〜8m付近に向かい、地元漁業関係者らも参加した。おおよその場所は決定していたが、更に大学関係者2名が潜水し、場所を決めて構造物がクレーンで設置された。

末永教授は「かつての豊かな瀬戸内海を取り戻すため、漁業者、地域の人たちと共に、藻場が必要不可欠と取り組んでいく。構造物は、魚類の産卵場、餌場となり早ければ1年後には効果が見られる。先ずは自然着生を待ち、効果によっては植え付けも考えている。CO2の吸収は陸上3に対し、海では7。陸上の2倍以上の吸収が海でおこなわれる」と藻場創出に大きく期待が寄せられると話している。

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