香川銀行(山田径男頭取)、高松信用金庫(大橋和夫理事長)および日本政策金融公庫は、相互に連携し、新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けた中小企業・小規模事業者を支援するため、日本公庫が取り扱う新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(以下:新型コロナ対策資本性劣後ローン)を活用した協調融資スキーム「かがわアライアンス新型コロナ対策ローン」を設立。
両機関と日本公庫・よろず支援拠点による協調融資スキームの設立は全国でも珍しい。
これに併せて創設説明会が10月15日に同金庫本店にて開催され、山田頭取、大橋理事長、田所誠治氏(日本公庫高松支店長兼国民生活事業統轄)、古川裕士氏(中小企業本部四国地区統轄兼高松支店中小企業事業統轄)、矢野稔洋氏(香川県よろず支援拠点チーフコーディネーター)が出席し、商品概要についての説明が行われた。
同商品は、新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けた中小企業・小規模事業者の支援を目的とするもの。
商品概要は次の通り。
事業計画・資金計画策定と計絵改善に向けた課題解決の支援を行っていく。また、日本公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンの利用により、財務体質の強化を図ることができるのが特徴。
利用できる融資制度は民間金融機関:プロパー融資・県制度融資等、日本公庫:新型コロナ対策資本性劣後ローン。
資金使途は事業を行うために必要な設備資金、運転資金。融資条件は相談のうえ決定。
当日行われた説明会では、事業者の経営状況は資金繰り支援に留まらない多くの経営課題に直面しており、実状に応じた経営改善や事業再生支援など万層型支援を行う必要性が高まっていることが述べられる。
大橋理事長は「当協調融資スキーム創設にあたり、かがわアライアンス・日本公庫様・香川県よろず支援拠点の専門家の皆様が連結することにより、事業者目線に立ったより質の高い支援がワンストップで行えるようになったことは、大きなメリット」と述べ、中小・零細企業の更なる発展に向けた取り組みに意欲を見せた。
続いて山田頭取は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、引き続き地域金融機関として金融仲介機能を発揮するとともに、当アライアンスを通じて地域発展に寄与していきたい」と語った。
香川銀行と高松信用金庫は、今年5月に香川県の地域活性化に関する業務連携協定「かがわアライアンス」を締結。第一弾の取り組みとしてATMの相互無料開放が行われた。
今後は、11月に香川銀行にてコロナ禍で影響を受けた取引先15社の商品の社内販売会の実施、投資信託の共同キャンペーン、共同セミナー、行員・職員の合同研修などを計画しており、これらの活動を通じて顧客の利便性向上と地域経済の発展に取り組んでいく方向性だ。