高校生の新しいキャリア教育「インタビューシップ」とは?

香川県中小企業家同友会と香川県立三木高校は先ごろ、高校生がリアルな仕事の現場を取材・体験する「インタビューシップ」に関する連携協定を締結しました。

インタビューシップとは、キラリと輝く地場産業の魅力を高校生に伝え、高校生が「働くこと」を深く見つめ直す、新しいキャリア教育のかたちです。

連携協定の様子

両者は令和元年より協力しあい、このインタビューシップを毎年実施しています。

今年は総合学科1年生が地元の優良企業67社を訪れ、企業理念やSDGsへの取り組みなどを取材。

「なんのために働くのですか?」

「仕事の喜びは何ですか?」

「たくさんお金があったとしても、今の仕事をしていたいですか?」

「サスティナブルな社会のために、どのような貢献をしていますか?」

こうした質問を、高校生が社長やスタッフに投げかけました。表面的な仕事体験ではなく、働くことを深く考える、本質的な学びの時間になりました。

協定式の後、インタビューシップの成果をまとめた報告会が三木町文化交流プラザにて開かれました。企業の取り組みを手描きでまとめたポスターをもとに、高校生が来場者にプレゼンを行います。

インタビューシップの成果発表会の様子。三木町文化交流プラザで開かれました。

学生を受け入れたNPO法人丸亀街づくり研究所理事長の合木啓雄さんは「高校生から働く意味などを熱心に深堀りしてもらい、お互いに気づきの多い時間になりました」と笑顔を見せました。

NPO法人丸亀街づくり研究所の合木理事長(左)

受け入れ企業側のメリットについて、同友会事務局の飯塚琢磨さんは「高校生との窓口になった若手社員の教育や、新卒採用のトレーニングになっています」と説明。

同友会理事で㈱タナベ刺繍社長の田部智章さんは「教育機関、企業、地域がプラスになる三方良しの仕組み。県全体の産業が変わるきっかけになります。県内企業に広く波及させていきたいですね」と力を込めました。

㈱タナベ刺繍 田部社長(上、右から2人目)

田部さんによると、高校生と企業のインタビューシップは、全国に先駆けた試みだということです。

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