「さぬきの夢」「はるみずき」 香川県産小麦の収穫始まる

6月初め、県内では香川県産小麦の「さぬきの夢」と「はるみずき」の収穫作業が進んでいた。

↑さぬき市の小麦畑

さぬきの夢は香川県がさぬきうどんのために開発した小麦で、今年の作付面積は約2500ヘクタール(見込み)と、今や県内の作付面積の95%以上を占める。今シーズンは3月以降の天候に恵まれたため、生育は順調で、出来も粒の張りが良好で、平年並みよりやや良いとのこと。

また香川県では、令和3年産から「はるみずき」の栽培も始めた。はるみずきは、国の農研機構西日本農業研究センターが開発した西日本での栽培に適したパン用小麦で、タンパク質の含有率が高く弾力性が強いパンを作るのに適している。

香川県では、さぬきの夢を主力に据えながら、このはるみずきも力を入れて生産を推し進めており、去年3.6haだった作付面積が今年は79ha(見込み)にまで急激に増え、今後も増えていくと見ている。

この2品種をブレンドすると、それぞれ単体のものより、うどんでは生地をのばしやすいなどの製麺性が上がり、パンでは小麦の風味やもちもち感が増すなどするため、関係者は期待を高めている。

↑2種をブレンドして作った県産小麦100%のパン

6月1日、さぬき市の(有)ファーム寒川では、雨の合間を縫って急ピッチで作業を進めていた。

この日、はるみずきの収穫作業をしていた同社の脇 一社長は「仕上がりは去年並みの出来かなと思います。収量が多く作りやすいので、今後もはるみずきを拡大していきたい」と話していた。

収穫作業は両品種とも順調に進めば6月10日ころまで。今年秋から県内で製品として流通する見込みで、特に、はるみずきは本格的に市場に出回るのは今年が初めてとなる。

県は、県内で流通している小麦の大半が外国産小麦のため、小麦価格の高騰も追い風に、今後より一層県産小麦をアピールしていきたいとしている。

ぜひ県産小麦を!

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