株式会社エイチ・アイ・エス(東京都港区 以下、HIS)は、夏休み期間(2023年7月21日~8月31日)の予約状況から、旅行動向について下記の通りまとめた。
【調査方法】
調査日:2022年6月27日(2019年・前年同日比)
調査対象:HISにて対象出発日の旅行をお申込みの方
対象出発日:2023年7月21日~8月31日
対象商品:HISのツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)
※順位は調査日時点でのキャンセル数などを省いた予約人数から算出
コロナ前水準まで回復した国内旅行
国内旅行全体では前年比106.8%で推移しており、コロナ前の2019年と同水準となった。平均単価は85,000円(前年比109.7%)となっている。
旅行先の傾向としては1位~4位までは前年と同様の並びとなっており、根強い人気がみられる。前年から1つ順位を上げた鹿児島県は予約の約8割が奄美大島・屋久島となっており、世界自然遺産にも登録された離島への関心の高さが伺える。8位に入った広島県は5月にG7サミットが開催され注目された。2019年より大規模な改修工事が行われていた嚴島神社の大鳥居が、昨年末に全工事が終了し、再び荘厳な姿を目にすることができるようになった。
人気出発日は夏休み初日前後となっており、土日を絡めた日付で日程を組まれる方が多い。祝日・お盆を絡めた日程が人気の海外旅行と比べ、国内旅行は比較的分散している。
昨年から予約数が急上昇した旅行先の1位は千葉県で、大幅な上昇を見せている。今年は東京ディズニーランド®が開業40周年を迎えたこともあり増加に繋がった。
ランキングには含まれておりませんが、愛媛県、徳島県も高い伸びを示しており、5位に入った高知県、予約者数ランキングにて10位に入った香川県と、四国への注目度が高くなっている。航空券の価格が全国的に値上がり傾向である中、四国地域は安定価格だったことも影響しているとみられる。また、「JAL麗らか四国キャンペーン」や「ANA誘遊四国キャンペーン」など、航空会社独自のキャンペーンが付いたツアーが人気で周遊のしやすさを後押ししている。
<総評>
5類引き下げ以降、初の繁忙期ということもあり、旅行を計画されている方は増加傾向。国内旅行においてはほぼ回復したと言え、残るは海外旅行の回復のみとなる。一方で、ロシア、ウクライナなどの地政学リスクや世界的なインフレなど景況感を踏まえた旅行マインドの動向は引き続き注視すべきところと考える。
HIS夏休み特集 https://www.his-j.com/season/summer/