「すべては人」物流業界を変える 四国牛乳輸送㈱

1956年に創業、150台の車両を保有する物流会社 四国牛乳輸送㈱。四国ではスーパーやコンビニへ食品を配送し、沖縄を除く全国の拠点まで冷凍食品やチルド食品を届ける。

四国牛乳輸送 坂出物流センター

昨年1月、約12億円を投資して坂出市に物流センターを開設。コロナ禍で変容する食の新常態を透徹し、全国に冷凍食品を輸配送するハブとなる。約1万㎡の敷地面積に、保管能力1万1000tの巨大な営業倉庫を備えた。『物流』『倉庫』の相乗効果が狙い。

「少子高齢化が進む日本では、『胃袋の市場』が小さくなっていく。それが食品を運ぶ私たちの輸送費、社員の賃金に直結。この悪循環に対抗し、働きやすい会社づくりを追求していくためにも、物流センターは必要な取り組みだった」

輸送費の価格競争が激化するなか、「物流変革」に挑む大きな一手を打った来代啓介社長は、身を乗り出してこう語る。

来代啓介社長

来代社長は20才から同社のトラック運転手としてキャリアをスタート。仕事は楽しかったが、「現場の労働環境を変えたい」との思いで経営を学んだ。2016年に父親から会社を継ぎ、代表取締役社長に就任。

グループを含めると約250人以上の従業員が、いきいき働けるようにと業務改善に奔走。人材不足が深刻な物流業界のなかで、高い定着率を誇っている。

「すべては人。人で始まり人が未来を創る」

従業員やその家族たちが豊かになる環境をつくり、物流業界の社会的地位をより高いものに変えていく。それが来代氏が目指す会社のあり方だ。長期的なビジョンは、会社の知名度を全国規模で広げていくこと。

「安心・安全な運行をこころがけ、地域貢献のできる物流会社に育てていきたい」と真摯に述べた。

※「かがわ経済レポート」2022年特別号「寅年の経営者」より編集してお届けしました。

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