デジタルで変わる建築業界注目の癒し空間・千年オリーブテラス

小豆島ヘルシーランド(株)(小豆郡土庄町 柳生俊宏社長)は7月14日に、オリーブで心と体をととのえるウエルネスガーデン「千年オリーブテラスfor your wellness」のオープニングセレモニーを開催した。

この施設は、同社が2011年にスペインから移植された樹齢千年もオリーブの木をシンボルに、1000年続くオリーブの森を目指し、体験型宿泊施設としてオープンした。

オリーブの大樹の前にある『ゲートラウンジ』は、V I L D(株)(神奈川県)の代表取締役C E Oで建築家の秋吉浩気氏が、小豆島ヘルシーランド社員等と共に作り上げたもの。秋吉氏は、デジタルファブリケーション技術により建築業界で注目される新進気鋭の建築家の一人。デジタル工作機器ショップボットを使い、パソコンでデータを抽出、三次元で思い通りのデザインを施工主と共に作り上げていく。

オープニングセレモニーには、中四国から興味を持った建築家や事業者が集まり、秋吉氏の説明に聞き入っていた。  「樹齢千年のオリーブの側に箱のような施設、というのが最初の話でしたが、敢えてそのオリーブの木が隠れる場所に作ることで、エリア全体を巡るためのゲートにしたかった。中核となる場所であり、ゲートからいろいろな場所に行くことができる。国内で初めて、ジンクという天然亜鉛を屋根に使用することで潮風によって深い石のような色に酸化していく。イタリアの大聖堂で使われており、海岸部でも次回の葺き替えは100年後になるくらいにもつ」と秋吉氏の語るゲートラウンジは、小豆島の花崗岩を土台に、島内で切り出したヒノキが使用され、屋根と壁が一体となった作り。丸太を組んだドーム型で一番高い場所で高さ6m。

最新技術によって、建築技術を持たないスタッフ等が、島内ヒノキの皮を剥ぎ、乾燥させ、島内の工務店と共に施工に当たった。

柳生社長は「秋吉さんに挑戦する楽しさを教えて頂いた。島の木材サプライチェーンを変える、自分で木材の皮を剥くなど、多くの関係者のおかげで、新たな価値を生み出していくことができた」と話す。

同施設内には、S P A、宿泊施設、エンジェルロードを見渡すテラス等があり、ゲートラウンジ内では様々なオリーブに関する体験、買い物ができる。オリーブ兄弟である柳生社長と柳生忠勝副社長自らが、施設を案内できるようにと、体験に訪れた人にはオーディオガイドのQ Rコードが渡される。

オープニングには関係者等が揃い、オーディオガイドに添ってガーデン内を散策。オリーブによる癒し空間を堪能していた。

 

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