故丹下健三氏による特徴的な設計で昭和39年に誕生したのが、旧香川県立体育館(高松市福岡町)。耐震性の不足、建物の老朽化から平成26年9月に閉館せざるを得なかった県民スポーツの殿堂に代わる新たな箱の整備が求められた香川県教育委員会。閉館の翌年(平成27年)には新体育館整備検討委員会として、学識経験者やスポーツ団体、観光地域振興、経済団体関係者等からなる組織体を設置し、ここから新アリーナを誕生させるための長い検討が始められた。
その後、平成28年12月には「新県立体育館整備の基本的な方針」、平成29年12月に「新香川県立体育館整備基本計画」を策定した。平成30年2月にはいよいよ設計者を選定するための公募型プロポーザルが開始された。応募があったのは32者、その中から評価委員会の審査を経て選定された、妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニット「(有)SANAA事務所」を最優秀者。ここから基本・実施設計が始まった。途中、コロナ禍による影響が出て着工時期が令和4年4月迄にずれたものの、そこから約32ヶ月の建設工事期間を経て、昨年11月29日に無事竣工したのである。
RC・S造地下1階地上2階建て延べ3万1212平方メートル(大林・合田・菅特定建設工事共同企業体)総工費約202億円
新アリーナは大きく、メインアリーナ、サブアリーナ、武道館の三つのエリアで構成される。
開館一週間前となった令和7年2月16日、マスコミ対象と、抽選で選ばれた県民向けの内覧会が執り行われ、ついに私たちの前に完成した姿を見せることとなった新香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)の全貌、その一部をこちらの写真で紹介していきたい。
【指定管理者】
香川アリーナコンソーシアム
構成員: 代表 穴吹エンタープライズ株式会社(高松市古新町)
株式会社デューク(高松市錦町)
株式会社ハンズオン・エンタテインメント(東京都港区)
株式会社ファイブアローズ(高松市福岡町)
指定期間:令和7年3月1日から令和 14 年3月 31 日まで(7年 1 か月間)