県オリジナル小麦「さぬきの夢2023」が、今年11月頃から本格的に流通し始める。「さぬきの夢」は、1985年頃から、地元の小麦で讃岐うどんを作りたい、食べたいという県民からの声を聞き、1991年から県農業試験場で品種開発が始まった。
「さぬきの夢2000」から「2009」とより良い品種をと開発は続き、3代目となる「2023」が登場した。2026年には、現在「2009」を栽培している畑も「2023」に全面切り替えを予定している。
「さぬきの夢」の栽培をしてきた農事組合法人 六郷(丸亀市金倉町)の松浦正武代表は「紙一枚ほどの進み具合でも、たゆまなく研究してくれた農業試験場、試験員のおかげで良い小麦ができました。兼業、高齢者の多い集落ですが、協力しあって作付面積を維持しています。昨年は雨が多く、4割ほどしか収穫できなかったが、普及センターと相談し、科学的な情報をもって取り組んでおります。今年は種蒔き時の雨、その後の寒波で少し生育も遅れましたが、4月5月は暖かく、順調です」と笑顔で語ってくれた。
県全体での「2009」の今年度、作付面積は1985ヘクタール、「2023」は80ヘクタールとまだ少なく、生産量も300トンの見込み。