人と食と音楽の集い場 名物タコスは逸品 【デルタマーケット】

目抜き通りからも目を引く黄色いネオンサインが、実は35年前からあるのだと話したら、少々驚かれるかもしれない。

デルタマーケットが生まれたのは、ちょうどブラックミュージックが隆盛を見せた1980年代後期。店のコンセプトは、「飲食とサブカルチャーの融合」だった。最大150名収容のフロアにはDJブースを備え、定期的に音楽イベントを実施。現在も様々な趣向の人が集っては、飲食、そして音楽を中心としたカルチャーとの出合いを楽しんでいる。

「元はバーの色が強かったんですが、2000年に入ってから、ローカルレストランとしてリブランドしました。香川県民として、地元を愛し育てたい思いがあったからです」。3代目オーナーのジャミさんは、熱を込めてそう当時を振り返った。リブランドに合わせて、独自性と地域性を併せ持つメニューも新開発。こうして生まれたのが、20年来の看板商品、タコスだ。

タコスといえばメキシコを代表する料理だが、無論、20年前にメキシコ料理を出す店は稀少。ジャミさんはかつてアメリカ大陸で食べ歩いた記憶を元に、県産食材をふんだんに合わせた「サヌキメキシカン タコス」を誕生させた。

店内では、フライドポテトとナチョスを添えたプレートスタイル(1000円)で提供。らりるれレタスを筆頭に、野菜がしっかり入っているのが嬉しい。県産いんげん豆、レッドキドニーをたっぷり使ったチリコンカンは、2日かけて煮込むとあってコクと風味が豊か。具材を包み込むフラワートルティーヤは、ほんのりと小麦の甘味が感じられる。

クリスマスシーズンの今は、タコスと熱々のフライドチキンがセットになった「デルタコンボ」(1000円)あたりを選びたいところだ。

「お一人様のデイリー使いもOKですが、クリスマス会、忘年会等のパーティー利用もお勧めです。タイミングが合えば、DJが音楽を流しますので、そちらもお楽しみ頂きたいですね」

2時間飲み放題付きコースは5品で3300円、8品で3800円。今年は異国の風を感じる空間で、「メキシカンクリスマス」を提案したい。

営業時間は18時~24時(フードLO23時、ドリンクLO23時30分)。前日までの予約を推奨。月、火曜定休(年末年始は元日のみ休業)。

DELTA MARLET(デルタマーケット) 高松市福田町6-5 tel.087-823-0375

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