瀬戸内国際芸術祭に向け、 三豊市「粟島芸術家村」入村式

6月8日、三豊市粟島、粟島芸術家村(旧粟島中学校)で2名のアーティストを迎え入村式が開催された。地元からは30名を超える参加者が期待を持って出迎えた。市では2010年から14年、粟島へ若手芸術家を招聘し、創作活動を支援すると共に地域の人々との交流を通じ、文化芸術による地域活性化、知名度向上、交流人口の増加に取り組んできた。瀬戸内国際芸術祭2013を機に、東京藝術大学の日比野克彦学長が粟島を訪れ、同事業に共に取り組んでいる。

「丸10年、芸術家村(アート・イン・レジデンス)の活動に関わり、毎年おこなってきた。コロナ等があったが、(旧粟島中学校の)講堂で皆さんと対面できることが嬉しい。アートを通しての交流し、アーティストが島民の皆さんにお世話になり、世界に羽ばたいている者も多い」と日比野学長。

新たな招聘作家は、岐阜県出身、武蔵野芸術大学大学院修了の田中 彰(しょう)氏。訪れた場所で釣りをし、原寸大の木版画に昇華させている。2021年から東京を中心に個展等をおこない、釣った魚は最近購入した乾燥機と真空パック機で保存できるようにし、訪れた場所で野菜等と物々交換して交流を図っている。

もう一人は神奈川県出身、東京藝術大学大学院を修了した徳本萌子氏。職業用ミシンを用い、樹木の葉をラミネートした後に金糸銀糸等で縫製や刺繍をする。額に入れた平面に近い作品から立体作品まで制作。屋外に設置した8台のミシンで参加者らと葉っぱのロープを制作するなど取り組んでいる。両者とも、粟島でも同様の取り組みをおこない、3ヶ月かけて作品制作に取り組んでいく。市では、8月〜9月には一般公開を予定。

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