「本船を『第三しょうどしま丸』と命名する」
5月7日、四国フェリー(高松市 堀川満弘社長)の新造船の命名・進水式が、四国ドック(高松市 畑 耕次社長)で開かれ、堀川社長が力強く宣言した。
厳かな雰囲気のなか、航行安全の神事が執り行われ、支綱切断は堀川社長の孫 横谷愛子さん、堀川文香さんが務めた。
この日は一般の見学も受け付けており、巨大な船体が轟音とともに海面に入る迫力の光景に大きな歓声が上がった。
式典には池田県知事、大西高松市長、岡野土庄町長、大江小豆島町長、河野四国運輸局長ほか来賓を迎え盛大に開かれた。
四国フェリーでは、瀬戸内海が世界的に注目されインバウンドも増えているなか、来年の大阪・関西万博、瀬戸芸に合わせ、新船を計画したもの。1,300トン型旅客フェリーで全長72m、幅15m、深さ4m。旅客人数490名、搭載車両台数は乗用車約40台、バス10台。
これまで同社のフェリーは客室をワンフロアとしているが、新船は客室が2階構造、トップデッキに展望室を配置し、より快適な船旅を提供する。
新船は今後、四国ドックで内装等の艤装工事を行い、今年10月上旬に高松〜土庄間で就航する予定だ。
今回の新船を建造した四国ドックは1927年創業の造船業者。近年は、冷凍運搬船やばら積み貨物船を主軸とし、内航フェリーの建造からは遠のいていた。四国フェリーグループ向けに過去2隻を建造した経緯があるが、1979年引渡の「第75玉高丸」以来で、実に45年ぶりとなる。