香川大学が本部キャンパス近隣に「イノベーションデザイン研究所」を新設

香川大学(筧 善行学長)はこのほど、企業や自治体、地域住民と交流しながら研究を進めるための施設「イノベーションデザイン研究所(高松市番町四−八−二七)」の新棟開所式を挙行した。

建物概要は鉄骨鉄筋コンクリート造 地上3階建て、延べ面積二五二一・三七㎡、建築面積約七八九・四七㎡。  当研究所は主に▽イノベーションの起点となる垣根を超えた情報共有の促進、企業等との連携、企業間の橋渡しを促進するためのハブ▽大型研究推進に向けた包括的な研究マネジメントとして機能していく。

香川大学は、平成30年10月に設置したイノベーションデザイン研究所の活動拠点を構築し、地域・産業界の取組と大学のアイデアを融合する共創環境の形成を促進するため、令和3年8月から職員宿舎の跡地を利用した施設整備を進めていた。

これまで研究拠点が学部ごとに分かれていたが、一つの建物の中に集約することで、これまでよりも情報共有を強化。

人と人をつなぐ場として、産官学連携推進のハブ機能を備えた共創環境スペースとして活用しながら、企業等の試験的な取り組みと大学のアイデアを融合し、共同で「距離の壁、言葉の壁、時の壁」を超える技術に支えられた共創環境の構築を目指していく。

また、地域住民が気軽に立ち寄れるオープンスペースを設けており、新たなつながりの創出も図っていく考えだ。  開所式には、多くの関係者や来賓が出席するなか、筧学長、浜田恵造知事、大西秀人市長、四国経済連合会の佐伯勇人会長による除幕が行われた。

筧学長は「地方が核となり、様々な情報を発信できるようなモデルケースを目指すとともに、香川県、国内、地球が抱える課題の解決にも挑戦したい」と展望を述べた。

その後開かれた懇親会では、香川大学と菓子工房ルーヴ(高松市 野崎幸三社長)が協働で開発した希少糖スイーツ「スイーツコンツェルト」が披露された。

同商品は、産業や県産品の魅力を発信する香川大学生のプロジェクト「KaNoHa Project」のメンバーが、希少糖の一種であるD−アルロースの高純度結晶品「アストレア」の商品開発と、希少糖の市場浸透に貢献することを目的に菓子工房ルーヴと初の商品開発を行い、商品化されたもの。

県産品素材の魅力と希少糖のすっきりとした甘みがあるため、他の素材が引き立つ美味しさが特徴だ。  スイーツコンツェルトは、グランメゾン・ルーヴ(高松市丸亀町グリーン西館1F)にて販売を行っている。

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