エアウォーターグループ(大阪市 豊田喜久夫CEO)の日本海水株式会社(東京都千代田区)は、主力工場である讃岐工場(香川県)の石炭火力発電所を、環境に優しい木質バイオマス発電所へ転換する。このプロジェクトは、国の補助金(上限40億円)にも採択された。
この新たな発電所「讃岐バイオマス発電所」は、2026年度に着工し、2028年度の稼働開始を目指す。

なぜ発電所を転換するのか?
日本海水は、国内の製塩業界で約40%のシェアを持つ大手企業。塩づくりには大量の電気と蒸気が必要なため、大規模な発電設備が不可欠。しかし、既存の石炭火力発電では、年間約13万トンのCO2を排出していた。
そこで、塩の安定供給を維持しながら、環境負荷を減らすことが大きな課題となっていた。
同社はすでに、2015年以降、兵庫県や福岡県で木質バイオマス発電所を稼働させるなど、脱炭素化に積極的に取り組んでいます。今回の讃岐工場での転換も、こうした取り組みの一環。
期待される効果
- CO2排出量の大幅削減: 讃岐バイオマス発電所では、国内の建築廃材や間伐材などの木質バイオマスを中心に燃料として活用します。これにより、坂出市全体のCO2排出量の17%に相当する削減効果が期待されている。
- 脱炭素化の加速: 日本海水全体では、2030年度のCO2排出量を2020年度比で67%削減する計画。さらに、2035年度には、国内の製塩メーカーで初めて「カーボンニュートラル」の実現を目指す。
このプロジェクトは、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となります。
プロジェクトの概要
日本海水讃岐工場は、瀬戸大橋を間近に望み日本最大の塩田があった瀬戸内海に面した香川県坂出市にあり、昔ながらの塩田を再現したミニ塩田施設もあり、塩造りを今に伝えている。工場では、一般塩以外にも、特殊な製法でつくる、こだわりの塩も製造している。
- 敷地面積 116,388m2
- 塩の生産 年間約19万トン
- 設置場所: 香川県坂出市 日本海水 讃岐工場内
- 発電方式: 木質バイオマス発電
- 発電能力: 最大9,400kW
- 総事業費: 約140億円(うち国からの補助金40億円)

(ご参考)エア・ウォーターグループの再生可能エネルギーによる大規模発電所について
| 発電所名 | 運転開始 | 発電能力 |
|---|---|---|
| 日本海水 赤穂第1バイオマス発電所(兵庫県赤穂市) | 2015年4月 | 約1.65万kW |
| 日本海水 赤穂第2バイオマス発電所(兵庫県赤穂市) | 2021年1月 | 約3万kW |
| エア・ウォーター小名浜バイオマス電力(福島県いわき市) | 2021年4月 | 約7.5万kW |
| 日本海水TTS苅田パワー
苅田バイオマス発電所(福岡県京都郡苅田町) |
2023年8月 |
約5万kW |
| 日本海水 讃岐バイオマス発電所(香川県坂出市) | 2028年度予定 | 約0.94万kW |
参考: 日本海水の会社情報
本社: 東京都千代田区
- 事業内容: 塩事業、環境事業、電力事業など
- 売上収益: 531億円(2025年3月期)
- 従業員数: 720名(2025年3月末)










