製粉会社の吉原食糧㈱(坂出市 吉原良一社長)はこのほど、東京ビッグサイトにて開催された健康食品・機能性食品と素材の専門展示会「ウェルネストフードジャパン2023」に出展した。
ウェルネストフードジャパンは、TOS international㈱・ウェルネストフードジャパン実行委員会主催のもと、カフェ・ベーカリーや健康食品に関する総合計600社が集結する日本最大級の食と健康の総合展示会。
人々の食生活をより美味しく健康的にし、健康寿命を延伸、代替食やフードロスの削減による、持続性のある世界の実現・食事やサプリメントによって、健康な心と体を創造することを目的としている。
同社は、「美味しさ」と「健康機能」を両立した麦(小麦・大麦)食品と新たな食スタイルを提案し、認知度向上と販路拡大を図るとともに、潜在ニーズや新しいアイデアを情報収集し、新製品開発に繋げることを目標に、今年で3回目の出展となる。
会期となった8月2日〜4日は、外食・医療食品・介護・健康食品・アスリート関係のバイヤーなど計4万3192人が来場するなか、同社が開発・販売する〝もち麦〟を使用した「和菓子のようなもち麦パンケーキミックス」や、一食でプロテインが22g含まれる「マッスルパスタ」などの人気商品を展示。
特に、県産はだか麦を100%使用した新商品「レンジDE蒸しパン」に注目が集まったと話す。
レンジDE蒸しパンは、袋の中に水(又は牛乳・豆乳)を加え混ぜて、レンジ調理2分30秒の加熱で完成。
加えて、1食で食物繊維7g(レタス2個分)を摂れることや、「食後の血糖値の上昇を抑える」、「お腹の調子を整える」機能を持つ水溶性食物繊維が豊富に含まれており、美味しさと機能性に優れている。
「その簡便性の高さから、簡単なマニュアルでできる商材を必要としている大手の流通業者のニーズにマッチし、販売に向けて商談中」と、手応えは十分。
吉原社長は「香川県は国内でも豊富に麦が収穫できる恵まれた地域であり、重要な地域資源として永続的に麦の生産振興を図れるよう、県産小麦・大麦の未知の可能性を追求していきたい」と方向性は明確だ。
同社は製粉会社として、香川県産小麦「さぬきの夢」の開発の段階から香川県と協力し、また、オーストラリア生産者・研究部門と交流を行いながら、さぬきうどん用を中心に、パン・菓子用の小麦粉の開発・製造・販売に尽力。6年前に小麦製粉とは別に、新たに大麦の微粉砕ラインを構築している。
今後も、さぬきうどんの「原料小麦の開発・供給」と「食文化」を両面から支え、未来に向けて更なる発展に寄与するとともに、麦の未知の健康機能性と美味しさを両立させた粉体及び食品の開発に取り組んでいく姿勢を示した。