「暮らしの大学」が設立されるのは香川県三豊市。近年、父母ヶ浜(ちちぶがはま)の人気と同エリアで次々と生まれるローカルスタートアップが相乗効果を生み、地元の経営者と地域外からの若手人材が連携し、町に活気が溢れている香川県内でも注目の自治体となっている。
例えば、昨年2021年にオープンした瀬戸内海の絶景の宿「URASHIMA VILLAGE」は、地域の企業を中心に11社が作った新会社が立ち上げた宿泊施設で、建物だけではなくその取り組みが評価され、2021年度のウッドデザイン賞の最優秀賞にも輝いた。市内には、わずか3年程度で30件を超える宿泊施設が新設されていて、関係人口や移住者もそれに連れて増加する好循環となっている。
一方、教育に関しては2021年から教育委員会で中高生を対象とした「みとよ探究部」がスタートし、地元の産業や仕事について理解を深めながら、地域の課題解決や魅力発信に関連する個人ごとのプロジェクトを推進するといった学習を独自に行なっている。
「暮らしの大学」は、香川県の⻄部エリアに拠点を構え、年齢や居住地に関係なく全ての人が一 生学び続けることのできる市⺠大学。学ぶことや仲間を得ることの楽しさを提供し、選 択肢の幅を広げることで地域での暮らしが一層豊かになることを目指している。特徴となっているのは、
①域内全域がキャンパス
メインの事務局と教室は、河田タクシーの旧仁尾事務所をリノベーションして活用する他、 地域内の全てがキャンパスになる。ある時は父母ヶ浜のビーチが、ある時は観音寺の空 き家がなど、エリア全体をキャンパスとして捉えて人々の暮らしリテラシーが上がるクラスが次々と展開されていく予定。
②クラスは春夏秋冬の 4 学期制
春学期(4~6 月)、夏学期(7~9 月)、秋学期(10~12 月)、冬学期(1~3 月)ごとに、様々 なカテゴリーのクラスを開講。思い立ったらいつからでも入学可能。休学 も復学も自由。好きなクラスを 1つから受講することができ、習得したことを発表する場も作っていく。
③生徒だけでなく先生にもなれる
To teach is to learn.(教えることは学ぶこと)という表現があり、教わるだけでなく、 教えることも学びの場。 地域に代々伝わる教えや、職人さんの技を教わる場が生まれるのも暮らしの大学。 生徒として参加するだけでなく、先生へのチャレンジも大歓迎。
④地域内外の 18 企業・個人が運営
暮らしの大学は、地元香川県三豊市・観音寺市を中心に 18 の企業・個人が参画してスタート。地元事業者の他、再生エネルギーの自然電力株式会社、エンターテイメントの株 式会社アミューズなど地域外の企業も参画し、各社の強みを生かした学びの場を実現する。
⑤鈴木寛研究室(慶應義塾大学・東京大学)の参画
三豊市の総合政策アドバイザーも務める、元文部科学副大臣の鈴木寛教授(現・慶應義塾大 学教授、東京大学教授)もプロジェクトへの出資及びアカデミックな分野における強力なサ ポートとして参画する。 三豊市教育委員会の探究学習プログラムの企画制作を担当している鈴木寛ゼミ生・ゼミ OB/OG も加わり、中高生の探究の場として、年代を超えた大人との交流の場所としても、 暮らしの大学のプラットフォームを活用していく予定。
⑥市⺠大学のプロデュース専門家も参画
東京で延 2 万人の生徒を集め、10 年以上続く丸の内朝大学のプロデューサーも暮らしの大学の企画作りに参画し、授業づくりや運営のノウハウなどをアドバイス。
■オープンキャンパス
2022 年 6 月 1 日〜12 日に、暮らしの大学オープンキャパスを開催。期間中2 回の説明会の他、瀬戶内 BBQ マイスタークラスや、絶対に上手くなるけん玉クラス、三豊 ローカルスタートアップクラスなど 10 の無料体験授業(一部、材料費などの実費負担あ り)を開催。気になる方はこの期間に、 説明会や体験授業に参加するように呼びかけている。事前に申込みが必要でホームページを要確認のこと。なお本格始動は 2022 年 7 月夏学期から、夏学期の授業内容は 5 月下旬に 発表・申込開始。
■暮らしの大学株式会社について
ないものを嘆くのではなく、「ないものは創る」を合言葉に歩んできた 18 の地域事業者・個 人が出資し、この度、暮らしの大学株式会社を設立。異業種が集まり、それぞれの 得意分野を生かしながら地域に新たな学びのコミュニティを形成していく
暮らしの大学株式会社(香川県三豊市仁尾町仁尾辛35 番地 3 河田圭一郎社長)
資本金 850 万円、設立日 令和4年4月27日
URL https://kurashinodaigaku.jp Instagram https://www.instagram.com/kurashi_daigaku/