【香川県東かがわ市】ものづくりの魅力を伝える  レザーバッグ工房の魅力  

手袋やカバンなど高い技術を誇る東かがわ市で、レザーバッグ工房のatelier Ripple(山口洋平代表)による事業展開に熱い視線が集まっている。  同工房では、バッグをはじめとした革製品の製造・準受注販売のほか、地場メーカーのOEM等にも取り組んでいる。

使用する革は、兵庫県たつの市と香川県を拠点とする革ブランド「セトウチレザー」を使用。主に食肉用に育てられた動物たちの皮を、特殊加工により再生することで、海外原皮にもひけを取らない高品質な革に仕上げている。

山口代表は埼玉県出身。大学卒業後、衣料品販売チェーンに就職し、転勤で香川県に配属。結婚を機に妻の故郷である東かがわ市に移住し、地元メーカーで勤務。その間、職人としての感性やノウハウを研磨し、更なる高みを目指すため2019年に独立した。

少子高齢化により、縫製業の若手職人も減少傾向にあるなか、若者に向けた業界の魅力発信が必要不可欠だと山口代表は警鐘を鳴らす。

自身が3児の父でもある山口代表は、「子ども達一人ひとりの想いに寄り添いながら、地場産業の技術と魅力を子ども達に伝えたい」と業界の活性化にも余念はない。

そのような中、小学校に6年間の在籍日数の2190日と、その先に繋げていこうという意思を込めたサービス『2190+』を開始。

『2190+』では、使い終えたランドセルを財布・小物入れ等、顧客の要望に応じてリメイク。瀬戸内海を背景に撮影した加工前後のランドセルの写真データを商品とともに提供することで、小学校時代の思い出をカタチに残して、将来につなげるサービス。

テレビでの放送やインスタグラムからの注目度が高く、現在も全国からの問合せが絶えないほど好評だ。

一方で、「ものづくり」の観点から、自ら農園を起ち上げて国産アボカドの栽培にも挑戦。

関連グッズの販売にも注力しながら、「いずれは東かがわ市ならではの産品にしたい」と、笑顔を見せる。

また、「地方で『ものづくり』をして暮らすというワークスタイルの魅力を発信することで、新しい在宅ワーク・地方移住の提案をしてきたい」と、方向性は明確。

ものづくりを通じて、人々に「夢」を与える氏の活躍に今後も注目していきたい。

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