高松市では「うどん県」ならではの発想で、うどんを使った電気づくりに取り組んでいる。本格実施を目指した実験に向け3日、さぬき麺業㈱(高松市松並町九三三-一 香川政明社長)と協定を締結した。 この日開かれた締結式では、関係者らが見守るなか、大西秀人高松市長と香川社長が協定書に署名した。
現在、高松市東部下水処理場では、下水道施設で発生する消化ガスをバイオマス発電の燃料として使用し、電気を作っている。今回の実験では廃棄うどんの投入により、バイオマス発電の燃料となるガスの発生量が増えるかを調べる。実験期間は6月3日から1年間。今後、実験に使用する廃棄うどんは、同社が高松市に無償で提供する。
これまで同社では規定量に満たない端数品となったうどん等を、子供食堂等に提供するなど、食品ロス削減に向けて取り組んできた。市への提供は月約500㎏を見込む。
大西市長は「バイオマス発電には他の材料を活用する方法もあるが、うどん県ならではの発想で、うどんで挑戦していく。実験で発電量が安定していけば、本格実施に取り組みたい」と意気込みを話した。
香川社長は「実験が良い結果になる事を期待している。成功すれば他のうどん店にも広げていき、環境に優しいさぬきうどんとして発信できればと思う」と期待を込めた。