【昔のうどんと今を食べ比べ】さぬきうどんを陰で支える存在の吉原食糧(株)が「さぬきうどんタイムカプセル」を開催。

製粉会社の吉原食糧㈱(坂出市 吉原良一社長)にてこのほど、恒例イベント「さぬきうどんタイムカプセル」が開催。これに先駆けた試食会が同社製粉工場にて開かれた。

同イベントは、県産小麦とさぬきうどんの普及を目的に、2007年から毎秋に定期開催しており、今年で15回目となる。

これまで、大正・昭和時代の昔懐かしいうどんを再現した麺と、同社が開発中の新しい食感・食味のさぬきうどん、近未来のさぬきうどんの発展形の食べ比べ等に取り組んでいる。  今回披露されたのは、石臼で挽いた小麦で打ち、濃い褐色で風味が強く、出汁がなくても麺だけで美味しく仕上げた「大正時代のさぬきうどん」

新作には、今春に初めて本格的に収穫された強力小麦『はるみずき』と『さぬきの夢』をブレンドした「さぬきの夢+はるみずき」が登場。

『はるみずき』は、主にパン用に使用されている強力小麦。今回、はるみずきの柔らかな弾力感(グルテン)を活かして、モチモチ性の強い『さぬきの夢』とのブレンドを実現。  これにより、麺は伸縮性が非常に高く、表面はなめらかでモチモチ、噛めばしっかりとした弾力が感じられるなど、これまでになかった食感が特徴だ。

ここ数年、新たな讃岐うどんの開発の一環として、単なるモチモチ感ではなく、日本人好みの弾力を感じられるうどんの開発に試行錯誤していたと話す吉原社長。

11月には「さぬきの夢+はるみずき」のブレンド小麦粉を業務用に販売し、県内での普及に努めていく。

「讃岐うどんの文化を変えるのは、うどんを食べられている方の意思。製粉会社として、適した小麦を開発し、県民の皆様に選んで頂けるうどんを作っていきたい」と意欲を見せた。

同社は製粉会社として、香川県産小麦「さぬきの夢」の開発の段階から香川県と協力し、また、オーストラリア生産者・研究部門と交流を行いながら、さぬきうどん用を中心に、パン・菓子用の小麦粉の開発・製造・販売に努めてきた。

今年は、健康食品・機能性食品と素材の専門展示会「ウェルネストフードジャパン2023」に出展し、今後も引き続き、重要な地域資源として永続的に麦の生産振興を図れるよう、県産小麦・大麦の未知の可能性を追求していく方向性だ。

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