香川県のおせち料理、あんもち雑煮に欠かせない、真っ赤なにんじん、金時にんじんの出荷が最盛期を迎えている。香川県での生産量は全国1位。
金時にんじんは、坂出市、観音寺市の砂地で栽培されており、いわゆる和人参、京人参である。鮮やかな紅色で洋人参に比べ柔らかく甘さが際立つ。抗酸化作用をもつリコピン、筋活動や神経伝達、浸透圧の調整に関与するカリウム等が豊富。
坂出市では塩田跡地を造成した砂地の圃場に高畝を形成し、11月上旬から3月上旬頃まで収穫される。
JA香川県坂出園芸センターの蔬菜(そさい)統合部会の香川良太郎さんの圃場、6、5ヘクタールでは、長さ25㎝〜30㎝の金時にんじんを収穫中。
「今年は、夏に雨が少なく高温であったため、水やりを工夫していたが、出荷初期にはまだ高温の影響もありやや細めで着色が浅かった。気温が下がり、例年並みのサイズ、色上がりになった。おめでたい赤色は、正月だけでなく、ひな祭りや、ご家族のお祝い事にも使って貰いたい」と香川さん。同部会は、県の「さぬき讃ベジタブル」ブランドに認定されている。
見た目に鮮やかで、子どもから年配者にも食べやすく、和食だけでなく、グラッセやシチュー、カレーにもおすすめ。栄養価も高く、暮らしにぜひ取り入れて欲しい地場の旬野菜だ。