世界的植物学者の三木 茂博士。1901年、現在の木田郡三木町鹿庭に生まれ、香川大学農学部の前身にあたる木田農林学校から、盛岡高等農林学校、京都帝国大学理学部へ進み、植物化石の研究で数多くの功績を残した。
メタセコイアは博士が化石で発見し1941年に論文を発表。絶滅したと考えられていたが終戦直後、中国湖北省の山村で生きたメタセコイアが見つかり「化石が生きていた」と世界で評価され、博士は日本人初の世界植物学会の会員となった。
1974年、73歳で没するまで研究一筋に歩んだ、郷土出身の偉人である。
昨年は、三木博士生誕120周年、メタセコイア論文発表80周年のメモリアルイヤーにあたり、1月の国立科学博物館での企画展を皮切りに、故郷三木町でのパネル展と記念講演、大阪市立自然史博物館、県立五色台少年自然センター、香川大学博物館、今年3月の香川県庁での展示まで、全国で三木博士の偉業が広く紹介され、地元でもその存在があらためて脚光を浴びた。
23年前、博士の生家跡にある蔵(三木町鹿庭)を、地域の有志が資料館として整備し、貴重な資料の数々を後世に伝えているが、台風等の被害を受け外壁が崩落、一刻も早い修復が必要な状況にある。
保存維持管理を担う、三木茂博士生家跡資料館を守る会(佐々木信行会長=香川大学名誉教授)では修復のため現在、募金活動を進めている。「三木博士の功績を後世に伝えていくため、なんとしても資料館を守っていかなければならない。募金に広く協力して欲しい」と呼びかける。
メタセコイア友の会・三木(高橋由美子代表)も募金活動に協力している。作家でもある高橋代表は、2020年5月にリバーシブル絵本「メタセコイアの精メタグランマ&未来へ伝えたい メタセコイアは平和の木」(1,200円)を自費出版。絵本の挿し絵を担当した猿渡啓子さんらと、友の会を組織し、守る会と協調し支援活動に取り組んでいる。
募金に関する問合せは、佐々木会長090-3988-5242