【南海地震に備える】地震による液状化対策セミナーが開催

南海トラフ地震による液状化被害に備えるセミナーが、サンメッセ香川にて開催された。

主催は南海トラフ地震香川液状化対策コンソーシアム(ローカルSDGs四国分科会)。

同セミナーは、近年問題視されている南海トラフ地震発生時での液状化が生じたことにより、過去の液状化被害及び液状化のメカニズム・液状化対策について学ぶことで、同地震に備える重要性について再確認・減災を目的とするもの。

開催にあたりローカルSDGs四国の島田治男副代表は「香川県における南海トラフ地震の影響を把握し、今後の対策に役立てて頂きたい」と挨拶。

基調講演では、香川大学創造工学部より荒木裕行准教授を迎え、「南海トラフ地震で想定される液状化被害」を講演。

荒木准教授は、過去の南海トラフ地震による香川県の被害や、近年発生した各地の地震による液状化被害を踏まえながら、液状化のメカニズムと被害事例を発表。

液状化の発生条件として、▼砂が緩く推積していること▼地盤が水で飽和していること▼ある程度大きな地震動を受けること等であると述べ、条件さえ揃えば、海沿い地域だけでなく内陸の平野部や丘陸地でも発生すると注意喚起した。

また、穴を掘って地盤の状況や地層境界の深度などを調べる際に用いられる地盤調査方法「ボーリング調査」の実施で、高精度な液状化判定が可能とし、液状化判定の普及には経済的で高精度な試験法・判定法の必要を解説。

「液状化は家を支えている地盤の反応であり、家を支えている地盤の性質を知り、対策を施せば液状化による損傷は押さえ込める」と述べ、参加者は熱心に耳を傾けていた。

その後、地震発生時の液状化リスクを判定する液状化判定試験の紹介(澤田俊一氏/PDCコンソーシアム幹事・学識者委員会)、液状化対策工法の紹介(野本 太氏/メトリー技術研究所㈱代表取締役)、地震保険の液状化被害支払事例について(谷田貝 允彦氏/AIG損害保険㈱高松サービスセンター課長)が開催され、南海トラフ地震への対策意識を高める機会となった。

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