電気自動車(EV)向け充電サービス「テラチャージ」を展開するTerra Charge 株式会社(東京都港区、徳重徹社長)は、あなぶきグループの株式会社ヨコイ(香川県高松市、穴吹忠裕社長)と提携し、ヨコイの機械式駐車場にテラチャージのEV充電器を設置するプランの提供を開始する。
テラチャージとしては初めて、機械式駐車場メーカーと提携し、機械式駐車場にEV充電器を設置するプランを提供。ヨコイが展開する機械式駐車場は、ラインナップとして「超大型LLサイズ」を用意しており、大型のEVも収容することが可能。
設置が難しいとされてきた機械式駐車場へEV充電器を設置することで、マンションに居住する入居者にも自宅で充電できる便利な環境を提供する。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、EV普及とEV充電インフラの拡充が急加速しており、経済産業省はEV充電器の設置目標を2030年までに30万口(現在約3万基)、マンションなど自宅での基礎充電は10~15万口とするなど、充電環境の整備が全国で求められる。
日産自動車株式会社がEV購入検討者(保有者含)及び集合住宅にお住いの400名に実施した調査によると、「現在お住まいの集合住宅にEVの充電ができる駐車場はありますか?」という質問では75.5%が「ない」と回答、「わからない」という回答も含めるとその割合は82.3%にのぼっていて、「EV充電環境が自宅にないことは不便だと感じる」(81.8%)という回答が多い結果☆1となった。
☆1 EVと住環境についての調査リリース(2023年12月7日、日産自動車株式会社調査)
東京都には機械式駐車場が147,987基設置されていますが、これは全国の都道府県の中で最多であり、全国にある機械式駐車場の約25%にあたる数となっている。☆2
機械式駐車場は、集合住宅において限られたスペースで効率的に駐車場所を確保することが可能ながら、一方で、機械式駐車装置内充電する場合、車体から突き出る充電プラグや充電口の蓋等も寸法に考慮する必要があるため通常サイズのパレットではスペース確保が難しく、EV充電器の設置がなかなか進んでいない。
☆2「都道府県別 機械式駐車装置完成実績(2021(令和3年)年度まで累計)」(公益社団法人立体駐車場工業会調査)
東京都では2025年4月から、10台以上の駐車区画を有する新築マンションにおいて、充電設備や配管等の整備が義務化☆3される。
現時点では、機械式立体駐車場の駐車区画は、充電設備設置の技術進展等を踏まえ当面の間に限り整備基準の適用から除くとされているが、機械式駐車場にEV充電器があることによって集合住宅に住まいのEVドライバーが自宅で充電したいというニーズに応えることができる。
☆3 建築物環境報告書制度資料(2024年3月、東京都環境局 )
ヨコイでは、超大型LLサイズ(全長5600mm/全幅2100mm/全高2000mm/重量2800kg)のパレットを選択可能にした機械式駐車装置を提供している。
特にEVは大型の車種も多く、車体の大きさから機械式駐車場には収容できないケースも多い中、ヨコイの機械式駐車装置のLLサイズであれば入居者が大型のEVをお持ちでも充電しながら収容することができる。
テラチャージのEV充電サービスは、利用者が使った分の料金をアプリで決済する「受益者負担」の仕組のため、管理組合や管理会社には電気料金の徴収などの手間は発生しません。
また、テラチャージは、集合住宅だけではなく、商業施設やホテル、公共施設などお出かけ先にもEV充電器を設置していて、自宅でもお出かけ先でもテラチャージのアプリ1つで充電できる環境が整う。

※本プランは主にLLサイズのパレットを導入予定の新築マンション/導入済みの既設マンションが対象となり、LLサイズ以外では導入にあたり確認が必要なためまずは問い合わせを。
