「高松店が誕生して26年だが古さを感じない」と語るのは、広島本社勤務を経て今年5月に22年ぶりにゆめタウン高松に戻り、支配人に着任した梶原雄一朗氏。
毎年店舗の見直しを行っているが、今年6月から11月の大規模リニューアルが話題に。衣料品のニーズはある程度落ち着き、主力を“食”と“美”に絞った。
「中でも強化した食品売り場は、860坪から現在1010坪へ拡大し、四国ナンバーワンを目指した。県産品・地域商品を前面強化し、市場で毎日仕入れる県産の青果や地場野菜を1.2倍増にした」 オリーブハマチやオリーブ牛の扱いを増やし、強みである惣菜や手狭だった酒類コーナーを拡大。
また、冷凍食品コーナーは650種類から1300種類と2倍に拡大し、「物価高なので豊富な商品の中から選ぶことができるのはうれしい」と顧客からも好評である。 一方、食物販テナントは県内外9店舗から12店舗に増やし、「ゆめうみマルシェ」と銘打ってひとつの街並みのうように集約した。
テナントの化粧品専門店センコヤは20坪から80坪に拡大、四国初上陸の3ブランドを導入した。直営化粧品の売り場や美容関連商品も扱うドラッグコーナーも坪数を拡大して選びやすさと回遊性が改善し、売り上げは順調だ。
今回のリニューアル店舗は50店舗(新規出店12店、移動して改装17店、改装店21店)と、全館180店舗中約3割に相当する。10月25日〜11月4日のリニューアルセール期間中は、ゆめタウン全店(71店舗)で高松店が売り上げ1位を獲得。
ゆめタウンを運営する㈱イズミ(広島市 山西泰明社長)は、2022年5月31日に、高松市と地域課題解決に向けた連携・協力に関する包括協定を締結している。物資提供など防災基地機能、観光振興、地産地消推進支援なども連携事業に盛り込まれている。地域の大型商業施設の役割として、都市の問題解決とサービスの向上に取り組む方針。
今秋の「リフレッシュオープン(リニューアル)」は“街の核“を目指し、観光の創出、働く人が個性を発揮できる会社(店舗)などのビジョンを掲げている中期計画の一環で、「大型活性化」を実現した。従業員は2千人を超え、雇用の創出の役割も大きい。
年末年始はフル稼働で臨む、と梶原支配人。正月の福袋を冬休み頃から前倒しで販売を開始する。福袋も食品類の福袋が好まれる傾向にある。 また正月休みの期間は、キャラクターショーや子どもが楽しめるイベントを予定している。ショッピングや食事、サービスの充実で三世代が楽しめる場所を提供していく。
東館3Fはインバウンド効果や人の流れが多く、今後は、南館に現在構想の段階だが、クリニックの充実やスポーツ系アミューズメント施設を検討しており、サービスの向上に努める。