三木町で夏いちごの新品種開発に取り組む協和化学工業

協和化学工業㈱(高松市 木下幸治社長)の研究拠点で、試験栽培中の「夏瑞(なつみずき)」の試食会が開かれた。

同社は2020年11月、農業関連事業を展開し、近年は四季成性いちごの品種育成、産地開拓に注力する㈱ホープ(北海道)と、いちご品種の共同開発契約を締結し高温環境下での栽培に適するいちご新品種の研究に注力。同社ではアグリバイオ事業を、樹脂添加剤、医薬品事業に続く柱に育てたい意向だ。

昨年、坂出工場敷地内に設置したハウスで試験栽培をスタート。その後、県内トップクラスのいちごの産地である三木町と、旧神山小中学校(三木町大字奥山)の校舎建物、グラウンドの賃貸契約を締結。グラウンドに3棟のビニールハウスを整備し、旧校舎内ではバイオ技術の研究を進めている。

夏期の収穫シーズンにあわせ、関係者、周辺住民等を迎え開催した試食会。自慢の夏瑞を振る舞うとともに、同所で取り組んでいるいちご事業を紹介した。夏瑞は、ジューシーな食感で香りが良い品種。みずみずしさが特徴で、夏の生食用として注目されている。

木下社長は「地域、農業の活性化をミッションに掲げ取り組んでいるアグリバイオ事業。この地でいちご栽培を拡大し、いちごで人を集められるよう、末永く事業を続け、三木町を夏いちごの里にしたい」と抱負を語った。

3棟のハウスで、約11アールの規模。約7300株を育てている。6月下旬より収穫を開始しており、1番果、2番果の収穫では16度を超える糖度の大玉いちごも多かったという。暑さの厳しい8月は収穫を中断するが、9月に再開し11月下旬頃まで収穫できる見通し。今年度の収穫量は約2トンを見込む。

新品種は来年の完成を目指している。

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