香川大学とさぬき市が連携協定 〜総合診療医の育成へ〜

香川大学とさぬき市地域医療に特化した連携協定を結び、9月下旬、香川大学で締結式がおこなわれた。香川大学が自治体とこうした協定を結ぶのは初めて。

 締結式には、香川大学の筧善行(かけひ)学長(9月30日で退任)とさぬき市の大山茂樹市長が出席し、連携協定書にサインを交わした。

 両者はこれまでも、香川大学の付属病院とさぬき市民病院の間で患者の受け入れをおこなうなど、相互に連携をしてきたが、今回協定を結んだことにより、これまで以上に連携を深め、地域医療の発展につなげることとしている。

 具体的には、今後、協定に基づき、円滑な患者の相互紹介や付属病院から市民病院への医師の派遣のほか、この医師の派遣を通じて、大学病院単独で育成するのは難しい、幅広い視野で患者を総合的に診察し地域医療で重要な役割を担う「総合診療医」の育成を目指すことなどとしている。また、さぬき市としては、長年抱えている市民病院の慢性的な医師不足の解消につながることを期待している。

 協定締結後、筧学長は「地域の医療にやりがいを感じる若い医師を増やしていくというところが一番の目標で、そのためには環境を整えないといけない。今はさぬき市、東部の医療圏、香川大学を含めたところのモデルを作ることをまず始めるが、これを香川県全体に広げていきたい」と話していた。

 また、大山市長は「さぬき市民病院は東讃地域の中核病院でずっと地域医療を担ってきた。医師の数を確保するだけではなくて、今回の協定で、総合診療医の育成など、市民病院に来る患者さんにとって、必ずプラスになると思っている」と話していた。

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