バス×タクシー「バタクス」で路線維持を模索 高松市が実証実験をスタート

高松市はことでんバスが運行する「仏生山川島線」で、タクシーを活用した新しい移動サービスの実証事業を1月17日から開始した。バスとタクシーの中間として「バタクス」と名付け、現行の路線バスやコミュニティ交通などの一般乗合事業の代替となる、新しい移動手段の導入を目指す。

実証事業は「定時定路線型」「デマンド型」の2つのパターンで行う方針。

「定時定路線型」は現行ルートの市立みんなの病院〜山田支所まで、をジャンボタクシーで運行する。現行ダイヤに変更はない。運賃は大人200円。

「デマンド型」は中型車のタクシーを使用し、エリアと時間を限定して運行する。前日までに電話予約が必要で、運賃は1回600円。エリア内であれば、自宅から目的地まで自由に設定可能だ。4人まで乗車可能。

高松市では2つの運行方法を並行して提供し、市民の利用状況を分析。今後の実用化に向けて需要や課題を探っていく考えだ。

バタクスの運行を巡っては、当初2021年10月に始める予定だったが、運賃や運行形態などの調整が難航していた。人工知能(AI)やビッグデータを活用する「高松市スーパーシティ構想」の一環で、市は令和3年度6月の補正予算に約3600万円を計上している。

現在同ルートのバスは1時間に1本運行しているが、コロナ禍もあり利用者が激減。最近は1便当たり平均1人以下の状況が続いている。市では、公共交通の結節点と行政拠点を結ぶ重要路線と位置づけており、この路線での実証事業の実施を決めた。

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