生産現場の「暗黙の知」 スマート農業で見える化に!イチゴ栽培にICTを活用

ICT(情報通信技術)を活用したイチゴ栽培システムの実用化を目指した実験が現在、県内の12カ所で行われている。香川県を中心にJA香川県や県農業試験場らが連携して取り組んでいる。

実用化を目指しているのは、生産者がハウス内の環境や作業記録をパソコンやスマートフォンで管理・閲覧できるシステム「新型らくちん」と、そして農園主らがそのデータを共有することが可能な「さぬきファーマーズステーション〜みんなの農業記録〜」。19年に開発され、試験使用の開始から、今年で4年目を迎える。来年度の本格運用を目指して、最終調整の段階に入った。

これまで継承の難しかった熟練生産者の経験や勘などにもとづく技術「暗黙の知」をデータ化・マニュアル化することで、誰もが取り組みやすいイチゴ栽培システムの確立を目指す。収穫量と品質の向上につながれば、担い手の確保・育成にも役立つと期待を込める。

香川県農政水産部農業経営課の伊藤博紀課長補佐は「狭小農地が多い香川県の特性や気候などを考慮し、実証実験で地域の実情にあった農業技術を模索していきたい。そして農業者がスマート農業を経営発展に必要な技術として活用し、経営力の向上につなげられるよう支援していきたい」と話している。

タイトルとURLをコピーしました