【国交省四国整備局✖️日本RV協会】 災害時にキャンピングカーを貸し出す協定を締結。

国土交通省四国地方整備局(豊口佳之局長)は9月12日、(一社)日本RV協会(荒木賢治会長)「災害時におけるキャンピングカーの貸出に関する協定」を締結した。

本協定は、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の活動拠点としてキャンピングカーを活用し、被災地での機動的かつ持続的な支援体制を強化する狙いがある。

国土交通省と同協会との協定締結は全国初。

調印式は高松サンポート合同庁舎アイプラザで開催され、豊口局長、日本RV協会の荒木会長、岡 宏治理事(㈱岡モータース代表取締役)らが出席。

協定書の署名後、貸出予定の岡モータース所有のキャンピングカーが披露され、関係者による車両見学がおこなわれた。

荒木会長は「当会は内閣府の災害対応車両登録制度における『災害対応車両調整法人』として登録されており、災害時には加盟店のキャンピングカーを活用していただきたい」と述べた。

豊口局長も「被災地では必ずしも安定して拠点を確保できるとは限らない。日常からレジャーで使われているキャンピングカーだからこそ、災害時にも実用的だと考えている。我々の対応力・支援力を高めていきたい」と意欲を示した。

日本RV協会は、令和6年能登半島地震の際に石川県からの要請を受け、珠洲市や輪島市に会員企業から60台以上のキャンピングカーを派遣。派遣車両は自治体職員や全国からの応援職員の宿泊施設として利用され、復旧活動の支援に寄与した実績を持つ。

今回の協定は、激甚化・頻発化する豪雨災害や切迫する南海トラフ地震への備えを背景としている。災害発生時には、キャンピングカーをTEC-FORCEの指揮・連絡や隊員の休憩拠点として活用することで、地方公共団体への支援体制を一層強化する見通しだ。

本施策は、四国圏広域地方計画の「南海トラフ地震を始めとする大規模自然災害への防災力向上プロジェクト」や「四国地震防災基本戦略」に位置付けられており、今後の全国的な展開も注目される。

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